「管理職教育・育成のエキスパート」

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  テーマ22 「管理職者が直面している様々な課題」と
        「その対応、対応者の声」

■管理職者が直面している様々な課題

私が主催する管理職者の方の研修では、
参加される各管理職者の方が様々な課題に直面しています。
多く管理職者の方が直面している課題は下記のようなものです。

1.日々の仕事に追われ、仕事の改善や計画的な部下の育成ができない。
 また、部下へ仕事の委譲ができず、
 新たなビジネスチャンスがあるにもかかわらず取組めない。


*日々の仕事や突発的な仕事に追われる繰り返しで、
 部署の計画をきちんと立てておらず、仕事の改善や新しい取組みができていないケース。
 また、計画に基づく役割分担として、
 将来を見据えた責任ある仕事を部下に与えていないため、
 部下のモチベーションが上がらず、成長もしないケース。
 部下の育成ができておらず、現在の自分の仕事を委譲できないため
 新たなビジネスチャンスがあるにもかかわらず取組むことができないケース。

2.部下の問題点を知りながら積極的な指導・育成ができない。

*部下の仕事の内容や進め方に問題があると気付きながらも、
 積極的に関わろうとせず、部下に対する仕事の指導や育成ができていないケース。

3.部署内の仕事のコントロール機能不足による納期遅れ、完成品のトラブル発生。

*管理職者として行うべき、業務遂行上必要な部下の指導やコミュニケーション、
 業務遂行上発生する課題への対応など、
 部署内の仕事のコントロール機能が不足しているため、
 メンバーや工程間の連携が悪く、人海戦術のままで対応し、
 納期遅れや完成品のトラブルが発生しているケース。

ご紹介致しました管理職者が直面している様々な課題例では、
今は、なんとかなっているため、このような状態が続いている状況ですが、
管理職者として、本来は、今は、緊急性が低いように見えていても、
管理職者として行うべき重要業務に気づき、方策を考えて、実行することによって、
仕事の生産性を向上し、部署としての付加価値を高め、
会社の発展に貢献していかなければなりません。

また、上記のような部署内の問題を長期間にわたって解決しないと、
上司として、部下からの信頼を得ることが難しくなると共に、
問題を解決しようとしない上司を許している会社そのものへの信頼感を薄める可能性もあります。

■管理職者が直面する課題の本質

上記でご紹介致しました管理職者が直面している様々な課題例を踏まえると、
管理職者が直面している課題の本質的な問題としては、次の3項目が上げられます。

1.管理職者として、本来、今、自分が行うべき仕事を認識していない。

2.管理職者として、本来、獲得すべき成果を認識していない。

3.管理職者として、進捗管理(管理職者としてのDO)を厳格に行っていない。

■管理職者の本来の仕事、役割

管理職者が直面する課題の本質で上げた3項目は、
そのまま、本来、管理職者が行うべき仕事、役割と考えることができます。

仕事を行うにあたっては、当然いろいろな課題は、発生致しますが、
下記に掲げました、「本来、管理職者が行うべき仕事、役割」をきちんと行うと、
前述でご紹介しましたような、
管理職者が直面する様々な課題例のような問題は発生せず、
生産性の高い仕事の中で発生する、
もっと前向きな建設的な課題に取り組むことができます。

◇管理職者の本来の仕事、役割

1.管理職者として、本来、今、自分が行うべき重要業務、
  挑戦すべき業務を、意識的、計画的に日常業務に取組む。


2.目標や行動計画設定の際は、獲得すべき成果が、
  得られると確信できるまで、考えて、考えて、考え抜く。


3.管理職者としての「DO」、進捗管理の内容を、良く理解し、実践する。

“管理職者として本来知るべきこと” “管理職者として本来行うべきこと”を、
学習し、自覚することにより管理職者は確実に成長します。
また、的確な知識や考え方、手順、方法を身につけることにより、
日常の職場のマネジメントを効率的に行えるようになり、
管理職者として確実に成果を上げることができます。

具体的には、管理職者の主要な仕事である
『部下の指導育成、担当部署のPDCA推進』において、
「管理職者として知るべきマネジメント上の実務事項、経営的な考え方」を身につけ、
「管理職者として本来・今・行うべき仕事」、「管理職者として獲得すべき成果」、
「管理職者として行うべき進捗管理」を見える化し、取り組んでいくことが必要です。

NPO法人マネジメントスクールが主催する研修内で、
実際に取り組んだ方々からは、下記のような声を頂いております。

【受講者の声 40代マネージャー】
部下とコミュニケーションをとるのが苦手だったのですが、
6ヶ月後に部下育成によって獲得すべき成果や
毎月の部下の育成計画を明確に設定し、
研修で習ったように意識的、計画的に
部下とのコミュニケーションをとるようにしたところ、
部下のモチベーションが上がり、仕事に意欲的に取組むようになりました。
今は、確信を持って、部下の指導・育成が実践できるようになりました。

【受講者の声  30代課長】
部下に仕事を与えて、与えた仕事ができた段階で、チェックを行い、
できていないことを指摘するのが、上司の仕事と思っていました。
部下に仕事を与えて、その仕事ができるまでの間で、
部下の業務遂行能力向上のためのアドバイスや
モチベーションアップのための声掛けを、
日々行うのが上司の仕事と研修で習い実践したところ、
部下の仕事上のミスも減少し、モチベーションも良好な状況が続いています。

【受講者の声 40代課長】
「目標設定や行動計画設定の際は獲得すべき成果が明確にイメージでき、
 確信できるまで、考える」、「いつまでにという仕事の期限を守る」、
「部下の仕事の進捗管理を厳格に行う」
このような本来の管理職者としての仕事を実践することにより、
意識的、計画的に成果を獲得できることを実感しました。

【受講者の声  30代リーダー】
6ヵ月後に獲得すべき成果を明確に設定し、それを毎月の行動計画として落とし込み、
進捗状況を毎月管理することにより、
成果として獲得できたこと、できなかったことが明確になりました。
6ヵ月後に振返ってみると、獲得すべき成果を常に考えて仕事をすることにより、
ムダな仕事をせずに、効率よく仕事を行っていることに気づきました。

【受講者の声 30代チームマネージャー】
今までは部下に対して仕事の指示【PLAN】と、
でき上がった仕事に対するチェック【CHECK】だけを行い、
【DO】として本来行うべきである
部下の日々の仕事の進捗状況の確認を全く行っておらず、
部下を放置していたことに気づきました。
管理職者として、本来行うべき【DO】を行うようなって、
部下のモチベーションや、仕事の能力が向上し、
チェック【CHECK】での不具合も激減し、改善【ACTION】も進むようになりました。

【受講者の声  30代課長】
「全体の利益を踏まえて、自部署が行うべきことを自ら考え、目標を設定する」、
「目標設定の際は獲得すべき成果を明確にする」、
「いつまでにという仕事の期限を守るための進捗管理を厳格に行う」
このような本来の管理職者としての役割、責任を、
日常の仕事を通して学習し、実感として、認識しました。